肩こり

当ペインクリニックの肩こり治療や筋膜リリース(ハイドロリリース)治療について説明します。

肩こり

肩こりは、首や肩周囲の筋肉の凝りや重だるさ、痛さなどの不快な症状を総称したもので、時には頭痛の原因となっていることもあります。
人間の頭の重さは約5~6Kgもあり、重い頭や腕を支えている首や肩周囲の筋肉には常に負担がかかります。
肩こりに関係する筋肉はたくさんあり、主なものとして首の後ろから背中にかけて存在する僧帽筋や、肩を持ち上げる際に使用する肩甲挙筋などがあげられます。
同じ姿勢でのデスクワークやスマートフォンの長時間使用、体型(前かがみ、猫背など)、運動不足、ストレス、冷えなどが原因となります。
また、単純な肩こりと思われていても、肩関節周囲炎や頚椎症、胸郭出口症候群、心臓疾患などが原因の場合もあります。
肩こりの本質は筋肉の緊張ですが、これには血流の障害や自律神経の不調が大きく関係します。
痛みを感じると
「筋肉が緊張する→硬くなった筋肉で血管が圧迫→血行が不良となる→筋肉が酸素不足となり、痛みの原因となる代謝産物が蓄積→さらに痛みを増悪して筋肉が緊張する」 という負のスパイラル(痛みの悪循環)となって肩こりが慢性化してしまいます。

肩こりの治療としては消炎鎮痛剤の内服や外用、筋弛緩薬、漢方薬、電気治療、マッサージ、トリガーポイント注射などがあり、さらに最近、新たな治療法として筋膜リリース(ハイドロリリース)が行われるようになってきました。

筋膜リリース
(ハイドロリリース)治療

当院ではエコーガイド下で筋膜リリース(ハイドロリリース)、ファシアリリース(様々な組織を包む膜の表面にある痛みを注射で取り除く方法)を行っています。
私自身、以前よりこの注射を行っており、なかなか改善しない肩こりや頭痛を治療してきました。
具体的には上記に挙げた筋肉と筋肉の間(筋膜間)で萎縮や癒着している部分をエコーで見つけ、その部位に注射を行う事で、凝り固まった筋肉を和らげ、筋膜同士の癒着を剝がしていきます。
そうすることで痛みの悪循環をリセットし、慢性的な凝りや痛みが改善していきます。
慢性的な肩こりは日常生活での姿勢や骨格・筋肉の問題などが複雑に関係していますので、1回のリリースを行っても、またもとに戻ってしまうことがあります。
その場合、定期的に筋膜リリースを行いながら、姿勢の矯正やストレッチなど、日常生活動作の改善を行います。
この筋膜リリースは、腰痛や膝の痛みなどにも有効な場合がありますので一度ご相談ください。